2020年8月19日水曜日

雨樋ピタゴラスイッチ

 


 ある日の園庭遊び。3歳児のM君は重くて長い雨樋を倉庫から何度も行き来して一生懸命運び出していた。何をするのか様子を見ていると、雨樋を繋げて長い迷路のようなものを作っている。M君がどんどん繋げていくうちに周りの友達も興味深々に集まってきた。

 保育教諭が、「素敵だね!何を作ったの?迷路かな?」と聞く。M君は、「違うよ、ピタゴラスイッチだよ!」と自慢げに教えてくれた。

 最初はただ直線に繋げていたM君であったが、後から来たS君、R君が「もっとこうしてみるね。」と発言する。M君はR君の意見を素直に受け入れ、砂場の玩具や高低差を活用しながらみるみる雨樋を変化させていく。そしてついに、ピタゴラスイッチへと変身したのであった。

 完成すると、小さなボールを転がして遊び込む子ども達。皆がボールを使うなか、M君は「これ転がしてみてもいい?」と目を輝かせながら園庭の桃の実(落下していたもの)を持ってきた。ボール、桃、小石…形も重さも異なった物を使う発想力と遊び込む力に感心させられた。   


*私達保育教諭は、日々の保育の中で、「幼児期に育ってほしい10項目」が育つように心掛けて保育を行っています。

 ①健康な心と体 ②自立心 ③協同性 ④道徳性・規範意識の芽生え 

 ⑤社会生活との関わり ⑥思考力の芽生え ⑦自然との関わり・生命尊重

 ⑧数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚 ⑨言葉による伝え合い

 ⑩豊かな感性と表情


今回、こんな育ちがありました。


・保育教諭が「素敵だね!何を作ったの?迷路かな?」と聞く。M君は「違うよ、ピタゴラスイッチだよ!」と自慢げに教えてくれた。→(豊かな感性と表現)

・M君はR君こ意見を素直に受け入れ、嬉しそうに頷きながら雨樋を変化させていった。→(共同性)

・「これ転がしてみてもいい?」と目を輝かせながら園庭の桃の実(落下していたもの)

  を持ってきた。→(自然とのかかわり)

・ボール、桃、小石…形も重さも異なった物を使う発想力と遊び込む力

  →(数量、図形、文字等への関心、感覚)

                                      

                                     (C・S)