2022年10月28日金曜日

憧れは強く、まるで君の投げたボールのように

 


遠くからゆり組のボール遊びの様子を見つめるA君。しばらく観察した後、保育教諭の視線に気づきこちらを見たので「先生とボール遊びをする?」と聞いてみると、「先生と遊びたい気分ではないんだよな。」と言いたそうな目で首を静かに振り丁重に断わると、その場から去って行きました。それでもまだ遠くから、ゆり組の様子を見ていたので「お兄ちゃんみたいに投げてみたいの?お兄さんたちは遠くまでボールを投げられるよね。すごいよね。」と話しかけると、うんうん。と頷き、熱い視線を送るのでした。いつかあんなスゴイ球を投げてみたい。という思いを胸に・・・。保育園では、子どもは大人の背中だけではなく、子どもの背中を見て育つのです。

今回の名もなき遊びの中には!

年上の子の遊びを、憧れの目でみつめ、深く観察することで、自分も同じようにやってみたいと思う「自立心」が育っていると感じました。また、保育教諭の遊びの誘いにもちゃんと断れる姿や年上の子といつか同じようにやってみたい、遊びたい。という思いで見つめる姿は「いろいろな人との関わり」が経験出来たと感じました。今後ボール遊びで体をたくさん動かすことで「健康な心と体」が育ち、ゆり組の子どもたちのようにボール投げが上達するように、遊びの中で関わって行きたいです。(c.k)


魔法のスッキリ収納

 




持っていた玩具を木に巻かれた紐の中へしまおうと頑張っているAくん。「どうしたの?」と聞くと、「滑り台やりたいからしまってるの。」とのこと。確かに持ったままでは怪我に繋がりそうです。玩具をしまったあとに滑り台を楽しむと、今度は違う物を持ってきてまた入れ始めました。滑り台を滑るためにしまったはずが、いつの間にか収納するのが楽しくなったようです。玩具の位置を入れ替えたりしながら試行錯誤し、全部キレイにすっぽり挟まると満足気な表情を見せてくれました。

今回の名もなき遊びの中には!

持ったまま滑ると危ないという「思考能力の芽生え」「規範意識の芽生え」を感じられました。また、入れる玩具の並びを入れ替えたりと試行錯誤している姿に「数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚」「豊かな感性と表現」が育まれていると感じました。(S・N)
 

2022年10月5日水曜日

二人乗り専用三輪車

 


園庭遊びをしていたわかば組の子どもたち。それぞれが思い思いの遊びをしていた中で、1台の三輪車に二人乗りをしていたAちゃんとBくん。「あれ?動かない!」と言いながらも仲良く乗っていました。
足で漕ぐには少し高さがあり、二人分の重さで三輪車は動きません。手伝って押してあげようかなと様子を見ていると、なんとAちゃんが三輪車から降りて押し始めました。しかし、体重もさほど変わらない二人に三輪車はなかなか動きません。それでも一生懸命動かそうとしていました。乗っているBくんも足で漕いだり協力しようとしていました。さらに小さな声で「頑張って!う~んとこしょ!」と掛け声をかけているのを聞いてとても温かく、その優しさに感動しました。(K.N)

今回の名もなき遊びから!
やりたい遊びをそれぞれがやっていた時にたまたま同じことを考えていた事での「協同性」や、「思考力の芽生え」も感じられます。どうやったらうまく行くのかと考え気が気づく姿は、1才児ではあまり見られないので大きな成長だと思いました。友達からの優しさを感じて、「豊かな感性」「言葉による伝え合い」が少しずつ出来てきていることも伺えますね。動かせたことでの満足感や、やってもらったことでの優しさを感じて自然体で生まれた言葉は貴重だと感じます。

落ち葉の美術館🍂

 

園庭に遊びに出たKくん。足元に落ちていた黄色い落ち葉を拾い上げ、「落ち葉、黄色で綺麗。」と見せてくれました。ほんとだね、と声をかけると、また黄色い落ち葉を見つけて、「こっちはちょっと小さい。」と最初に拾った落ち葉の横に並べました。保育教諭が更に小さい落ち葉を見つけて、また横に並べると、「もっと集める。」と言ってKくんの黄色い落ち葉拾いが始まりました。そこから、ズラリと落ち葉を並べ続けるKくん。「落ち葉の美術館みたいだね。」と声をかけると、「並べるともっと綺麗。」と嬉しそうにしていました。

今回の名もなき遊びの中には!
・落ち葉を見つけて色や大きさを観察することから、「自然との関わり」が生まれ、同じ色の落ち葉を集めて見比べたり、並べたりすることで、「数量や図形などへの関心」と「豊かな感性と表現」が育まれているように感じました。また、保育教諭とのやりとりから、自分の感じたことを言葉で表現して伝えることで、「言葉による伝え合い」の力が育っていると感じました。(K.Y)