2023年11月28日火曜日

お日さまがつくった飛び石

 


秋晴れの日、園庭に高く上がった国旗の影がきれいに地面にできていました。大人にとっては気にかけずに通り過ぎてしまう影ですが、これに気がついたAちゃんとBちゃんは影の上をジャンプ!今度は両端から別々にジャンプをしていき、また出会うと変な顔をお互いに見せ合って、笑い合いながらまた端の影まで進んで行きました。ただの影さえも遊びに変えてしまう子ども達。子ども達の遊びは無限にあるのだなと改めて感じた出来事でした。

今回の名もなき遊びの中には

影に気が付きそれをジャンプしてみるなど身近な自然現象に興味関心を持ったり、友達と一緒に面白い遊びにして行く豊かな感性と表現が見られました。(S.I)


光の温もり


 

午睡の時間電気が消えて真っ暗になった室内。ロールカーテンの隙間から光が綺麗に差し込みました。T君は、光がちょうどテーブルの脚に反射して綺麗に広がった部分に気づきました。「きれい〜。」と言って光に重なるようにじっと観察します。しばらく目で見て楽しんだ後、足や顔を光に当てては光の温もりを感じていました。感触が無く、触れることが出来ない「光」も個体と反射することで子どもの心を動かす素敵な遊びに繋がっていました。

今回の名もなき遊びの中には!

日常生活の中で光の存在に気付くことができたのは、健康な心と体が備わっている事が分かります。また、光の屈折や当たる場所、形の変化を視覚的に楽しんでいます。同時に顔を近づけて眩しさや温かさを感じようとする科学的な自然とのかかわりが見られます。(C.S)


2023年11月6日月曜日

お花のチョコレート屋さん

 


久しぶりに園庭に出られたこの日、「何をして遊ぼうかな〜。」と探していたMちゃん。おおきな桶がひっくり返って置いてあり、その小さな枠の間に水と砂が溜まっているのを発見!そこから「チョコレートみたい♡」とお花をのせてチョコレートづくりが始まりました。水分が多くてなかなかお皿にはそのチョコレートを移せず、「あっわかった!」と少しずつ乾いた砂を入れて固まらせていました。何気なく置かれていた大きな桶がこんなに素敵な遊びに大変身。子どもたちの想像力と発想豊かな遊びに驚かされました。

今回の名もなき遊びの中には
偶然見つけたものから豊かな感性と見立てて遊べる表現できる力、言葉による伝え合いから友達も一緒にイメージを同じくして楽しみ、その中で協同性も合わせて発揮しながらお互いにやることを分担したりして遊ぶ姿が見られました。チョコレートをどうやったら固められるかの思考力も育まれています。(Y・K)

たから保育園土木研究所 

 


築山でスコップを片手にトンカンと土を削る子ども達が目に留まりました。山の麓にはリヤカーが2台並び、覗くと色の濃い土が入っています。「白砂を集めてくる!」と勢い良く飛び出したSくんは、戻ってくると片方のリヤカーに白砂を入れ、バニラアイスとチョコアイスだよ!と言いながら、砂を混ぜ合わせました。一人の子が「水を入れたら冷たくてアイスになるんじゃない?」と意見を上げと、「そうだね、冷たくなるからアイスになるかも!」と全員が賛成して実験が始まりました。冷たさを表現しようとしたことに感心しながらも、この後どうなるのか見守ることにしました。水を足して感触の変化を喜びながら「アイスになってきた!」と興奮する子ども達。どうやら想像していたものに近づいてきたようです。
そこで疑問が浮かんできました。日頃から、子ども達が築山の土にこんなにも夢中になるのはどうしてでしょう。砂場の砂を使わないのはどうして?と聞いてみました。子どもの反応は「だって混ざりやすいから」「お山の砂はカレーとかアイスとかチョコとか作れるから。」とのこと。子ども達は繰り返し遊び込むことで、自然と砂の質の違いに気づくことが出来ていたのです。ただ遊ぶだけでは気づくことができないかもしれない。「遊び込む」ことで得られる知識をこれからも大切にしていきたいです。

今回の名もなき遊びの中には
協力して遊びを展開することで「言葉による伝え合い」が身に付き、自然との関わりの中で「豊かな感性と表現」や「思考力の芽生え」が生まれていることを感じました。(A.H)