ひまわり組の男児Sくん 長い足を2つの土管の上に横たえています。
「お、いいトンネルがあったぞ」
と、保育教諭が通ろうとすると片方の足をストンと落として何も言わずにニマっとします。
「あれ?通れないな・・・」とつぶやくとまた両足を上げてニマっとします。「そうか、今度は通れるな!」といって通ろうとするとまた、片方の足をストンと落として何も言わずにニマっとします。何回繰り返したことでしょう・・。
(もう違う道を通るよ!)と言おうかなと思ったその時、何も言わずに
Sくんは、長い両足を片方の土管に寄せてくれました。
「ありがとう、優しい人だね!」というと、「いや、オレはやさしくない!」と言い放ってニマニマしながらかけていきました。
4歳児にもなると大人との駆け引きで相手の反応を楽しむようになってきます。でも、これ以上はやってはいけないと自制心を身につけています。(N.U)
*私達保育教諭は、日々の保育の中で、「幼児期に育ってほしい10項目」が育つように心掛けて保育を行っています。
今回の名もなき遊びの中でこんな育ちがありました。
・土管の上に乗り、足を横たえる・・①健康な心と身体
・無言で通せんぼ・・・・・・・・・⑥思考力の芽生え⑩豊かな感性と表現
・何も言わずに足を寄せる・・・・・④道徳性の芽生え・規範意識の芽生え
・無言のやり取りと会話のやり取り・⑨言葉による伝え合い③協同性
これなどはまさに、ほとんど気にとめられることもなく忘れ去られてもおかしくない「名もなき遊び」ですね。それに気づき、掬い取り、内側に隠れた「学び」を浮かび上がらせることができる宝保育園の先生、さすがです!
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